酵母の力で毎日イキイキ

酵母について

酵母って何?

皆さんは「ビール酵母」「パン酵母」という言葉を、一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか?ビールやパンを作るための酵母、という意味は理解できても「酵母」とは一体何なのか?どのようなプロセスで、どのように酵素が関わってビールやパンが作られているのか?

目には見えない微生物の世界のこと、私たちは特別意識することがありません。けれども微生物と人類の係わりは、遠く紀元前、今から4000年以上前の古代メソポタミア文明までさかのぼることができます。麦で出来たお粥に、何かの拍子で酵母が入り込み、偶然出来たものが現在のビールの原型となっています。

その頃から、私たち人類は「酵母」と共に生きてきたのです。現在、多くの種類の酵母が発見され、それぞれの食品作りに役立っています。「ビール酵母」「パン酵母」のようなよく知られた酵母のほかにも「ワイン酵母」「清酒酵母」「焼酎酵母」「醤油酵母」「海洋酵母」などの多種多彩な酵母が、私たちの生活を見えない世界から支えています。

これらの酵母がなければ、私たちの生活に欠かせない発酵食品を作ることが出来ません。また酵母は食品に留まらず、薬やサプリメント・化粧品・水質浄化・蓄水産飼料などとしても利用されています。

マルチな活躍をする酵母ですが、その大きさは直径5~10ミクロン(1ミクロンは1mmの千分の一)という小さな単細胞性の真菌類です。真菌と聞いてカビやキノコを連想されるかもしれませんが、ズバリ酵母はそれらの仲間です。酵母は、動植物と同じように細胞内の核の部分に遺伝子情報をもった真核生物で、運動性や光合成機能は無く、周囲にある有機物を分解することで必要な栄養を獲得しています。

この有機化合物を酸化してアルコールや二酸化炭素、有機酸を生成する作用を「発酵」と呼び、この発酵の力で発酵食品が作られています。またこれとは逆に、タンパク質などが細菌(バクテリア)によって分解されて、悪臭や有毒物質を生み出すことを「腐敗」といいます。どちらの細菌や真菌の力によって起きるものですが、人間にとって有用な働きは「発酵」と呼ばれ積極的に利用されています。目には見えませんが偉大なミクロの世界を覗いてみましょう。